一般的に、酸化とは物質が酸素と結合する事と思っている方も多いと思う。ある面ではシンプルで理解し易く正しいが、酸素が介在しない酸化も存在する。例えば、塩素が相手の金属より電子を奪い、自らが塩素のマイナスイオンになり安定する時は、相手の金属は電子を奪われて酸化されたことになる。
オゾン(O3)や塩素(Cl2)が殺菌剤として、その酸化力で相手の細菌より電子を奪い、細菌や大腸菌類を殺すことは知っていても、そのメカニズムである相手より電子を奪い、その電子を奪う行為が酸化であることを知っている人は少ない。つまり、酸化とは相手より電子を奪う行為であり、その酸化を防ぐということは電子を与えることとなる。
血管内の酸化を抑制するという事は、酸化を促す活性酸素を減らすか、その活性酸素の働きを阻害する。つまり、活性酸素の効力を抑制する為にそれ以上の量の電子を供給するか、いずれかの方法が必要となる。悩み事などの精神的なストレスや喫煙などは、血中の活性酸素を増加させる為に気を付ける必要がある。そしてその活性酸素が癌などを誘引すると言われている。しかし、どんなに活性酸素が増加しても、それ以上の電子を供給すれば、その悪影響は除去できるはずである。