私達は、非常に単純な世界に住んでいる。地球上の70%を占めるのは海でその主成分は水である。水を電気分解すると、酸素と水素に分離できる。又、酸素と水素を結合すると水ができるが、その時強大なエネルギーを生じさせることができる。私は今、米国シアトル市に滞在して、ホテルの部屋でこの原稿を書いているが、本日2011年7月8日は朝からテレビのニュースで最後のスペースシャトルの打上げとなるアトランティス打上げの様子を取り上げていた。このスペースシャトルの打上げロケットの燃料は、まさに水素と酸素でこの二つの材料を混ぜ合わせると、強大な推進力を得る事ができる。
血液中で諸悪の根源となるのが、ラジカルな性質を持つ活性酸素である。この活性酸素は周囲より強力に電子を奪い、相手を酸化しようとする。これを抑制することができるのは、ラジカルな還元性を持つ水和電子である。水和電子は相手に自らの電子を与えて還元を起こす。水和電子が唯一活性酸素の働きを抑制できると私は信じている。
水素を水に添加して飲めば良いという人がいるかもしれないが、血中に水素が増加することも無い。また、水素から水和電子を発生させる仕組みがないと、活性酸素の抑制はできない。
水和電子は約60年前、米国の原子力発電所の亜鉛メッキ鋼管が冷却管に使用されている場所で発見された。通常、亜鉛メッキ鋼管は、4~5年経過すると亜鉛が酸化され、その後鉄部の酸化が起き赤錆が発生するが、どういうわけか、その原子力発電所の冷却管は全く赤錆の発生が無かった。米国の科学者が、その原因を究明したところ、その冷却水中に多量の水の自由電子である水和電子が発生している事を発見した。
水和電子は、活性酸素と全く逆の非常に強い還元性を示す電子で、水和電子が発生した場所は鉄の酸化腐食劣化は完全に抑制される。
又、既に酸化され発生している赤錆も不動態のマグネタイト(黒錆)に還元してしまう。その時は水に放射線が当り、水和電子が発生していた。
以後、欧米の数多くの研究者が水和電子の研究を行い、紫外線の照射で水和電子の発生を確認した。水和電子は可視光の赤色帯の波長を吸収する為、分光学的手法でその確認ができた。その後の研究で、地球上を覆うあの美しい海が、何故青色なのかという事も明らかになってきた。太陽光の紫外線の影響で水和電子が海から発生し、赤色の波長帯を吸収する為、あの海の美しい青色が出ている事も明確になった。紫外線が当らなくなると海は青色から黒色に変化してしまう。しかし、自然現象で雲が運動して、水和電子が雷として放電される事を、人工的に再現する事に成功した者は未だ存在していなかった。
「配管内赤錆防止装置 NMRパイプテクター」の説明で多くの学者に過去何度も会ったが、その一部の人が、もし説明通り水和電子が水の運動エネルギーで発生していたら、「ノーベル賞」がとれる技術だが、そのはずは無いと嘲笑される時もあった。
血液を含め、水を主体とした液体に運動エネルギーを与える事で、液体中に自由に水和電子を発生できれば、建物の配管寿命を建物寿命まで延ばしたり、血管内の酸化劣化を抑制し長寿を実現できる事になると長年信じてきた。そして現在、それを実現する事に成功したと自分自身思っている。
NMRパイプテクターを作用させた水を「循環」させ、水和電子の発生を確認するという研究及びその成果は、近い将来必ず研究発表されると期待している。このNMRパイプテクターで水のクラスターが小さくなり、その水が運動すると水和電子が剥離放電される説明を裏付ける研究論文が、科学雑誌「science」の2005年1月号に米国カリフォルニア大学のバーレット博士等より発表された。バーレット博士等の研究では一般の液体の水はH2Oが多数凝集し、大きなクラスターを形成しており、そのサイズがH2O 64個以上であれば水和電子はクラスターの内側に、32個以下の小さなクラスターであればクラスターの外側に安定的に位置するという事が明確になったとの事であった。この水和電子がクラスターの外側に存在している状態で水を運動させると、水和電子は放電される事になる。NMRパイプテクターを作用させた水は、本当にクラスターが小さくなっているのだろうか。この疑問に答えられる間接的な実験が4例ある。
第一の例は、埼玉・生協の関係機関で、生協の店や給食センターの雑菌の検査を当時行っていた財団法人コーペル生活科学研究所に依頼して実施した
NMRパイプテクターの小型装置(商品名 ウォーターマックス)を使用しての雑菌の減少実験である。一般の単細胞雑菌は細胞膜に対し、水のクラスターが小さくなると、水の浸透性が急激に増加し、細胞膜を通過する水の量が増え、雑菌は水ぶくれで減少する。実際、一般雑菌を1ミリリットル当り9.4×106個培養した試験液を、ウォーターマックスを設置したプラスチックの中空状パイプ中を1回通過させただけで、試験液中の雑菌数は1ミリリットル当り5.8×103個まで減少し、その試験液をそのまま6時間放置した後に雑菌数を測定したら、1ミリリットル当り1.0×103個まで更に減少した。つまり、当初1ミリリットル当り約1,000万個有った雑菌数が、6時間後に1万分の1の1ミリリットル当り1,000個に減少した。NMRパイプテクターを作用させた水は、6時間以上小さなクラスターを持続させると想定されているので、本試験はその間接的裏付けと言える。当然、装置を取り除いた中空状パイプの中に試験液を通過させた試験では、雑菌の数は全く減少しなかった。
※近日続きを公開予定です。